| <Information> | 2014年9月27日 第2回の西南女学院大学栄養学科・九州歯科大学口腔保健学科連携公開講座にて、講演をしました。 テーマ「日本人でもっと多い病気・高血圧~その予防と治療~」 約100名の地域の方々が参加され、大盛況でした。看護科の学生による血圧測定、田川ゼミの学生による血管年齢の測定も好評でした。 | 2014年7月12日 西南女学院大学栄養学科・九州歯科大学口腔保健学科連携公開講座にて、講演をしました。 テーマ「メタボリックシンドローム〜その予防と改善〜」 次回は2014年9月27日に「日本人でもっと多い病気・高血圧〜その予防と治療〜」をテーマに講演を行います。 | | 2009年5月24日(日)の読売新聞の「研究室を歩く」のコーナーで田川辰也研究室が紹介されました。 記事では、田川研究室における研究で、必須アミノ酸であるアルギニンに動脈硬化の予防効果があることが実証されたことについて紹介されています。 今後田川研究室では、様々な食品による動脈硬化予防効果やメタボリックシンドロームの改善効果についての研究が計画されています。 | | 第30回日本高血圧学会で、栄養学科田川研究室の卒業研究生が演題を発表しました。 演者:柏由佳、田川辰也、甲斐さや香、北山佳奈 演題名:アイソカル・アルジネードのヒト血管拡張機能に及ぼす影響に関する研究 | | | | | | <研究室紹介> | | | 田川研究室では、動脈硬化の予防に関する研究をしています。血管の一番内側は、内皮細胞という血管を動脈硬化から守ってくれている細胞で覆われています。この内皮細胞が障害され、血管内皮機能障害に陥ると、動脈硬化が進行していくのです。私は九州大学医学部循環器内科および琉球大学医学部臨床薬理学に在籍中、一貫してヒトの血管内皮機能の研究をしていました。西南女学院大学においても血管内皮機能の研究を継続して行うために、研究室を立ち上げました。現在、プレチスモグラフという方法を用いてヒトの前腕血流量を測定することにより、血管内皮機能を調べています。このプレチスモグラフは自慢の設備で、栄養学科でこの設備を備えている研究室はほとんどないと思います。医学部に在籍していた時は、プレチスモグラフを用いて心不全などの病態における血管内皮機能や、種々の薬剤の血管内皮機能の及ぼす効果を調べていましたが、西南女学院では、栄養学科という特色を活かし、様々な食品の血管内皮機能に及ぼす効果を調べています。食品による血管内皮機能の改善と動脈硬化の予防に関する研究をすすめ、メタボリックシンドロームなどの動脈硬化のハイリスクな患者さんの脳卒中、心筋梗塞の予防につながる栄養学的研究を行いたいと思います。 現在、卒業研究生として、栄養学科4年生の熱心な学生さん10名と一緒に研究をしています。卒業研究生の皆さんには研究者と被験者の両方になってもらい、研究の面白さ、難しさ、研究者としての考え方を学んでいただいています。現在の卒業研究生の学生さんの中で、将来研究者になる方はほとんどいないと思いますが、田川研究室で培った探究心や思考力は、将来きっと役に立つと信じています。 栄養学による動脈硬化の予防の研究の興味がある方、田川研究室を見てみたいという方は、ぜひお立ち寄りください。研究室の見学は大歓迎です。 また、今年の第30回日本高血圧学会に卒業研究生の研究が採択されました。日本高血圧学会は高血圧や心臓血管の研究をする医学系の学会で、その学会に栄養学科の学生の研究が演題として採択されたのは大変名誉なことで、快挙と言っていいと思います。私も大変うれしく思っています。 | | <田川教授のプロフィール> | 九州大学医学部を卒業後、九州大学医学部循環器内科に入局し、心臓病、高血圧、動脈硬化性疾患の診療と研究に従事する。 1997-1999年 オーストラリア・シドニー大学生理学に留学 2002-2003年 琉球大学医学部臨床薬理学 助教授 2003-2006年 琉球大学大学院医学研究科薬物作用制御学分野 助教授 2006年4月より現職
資格、学会、専門医: 医学博士(九州大学) 日本内科学会認定総合内科専門医 日本循環器学会認定循環器専門医 日本高血圧学会認定高血圧専門医・評議員 日本医師会認定産業医・健康スポーツ医
主な発表論文: Tagawa T, et al. Vasodilatory effect of arginine vasopressin is mediated by nitric oxide in human forearm vessels. J Clin Invest. 1993; 92(3): 1483-1490. Tagawa T, et al. Nitric oxide influences neuronal activity in the nucleus tractus solitarius of rat brainstem slices. Circ Res. 1994; 75(1): 70-76. Tagawa T, et al. Role of nitric oxide in reactive hyperemia in human forearm vessels. Circulation. 1994; 90(5): 2285-2290. Tagawa T, et al. V2 receptor-mediated vasodilation in healthy humans. J Cardiovasc Pharmacol. 1995; 25(3): 387-392. Tagawa T, et al. Role of nitric oxide in substance P-induced vasodilation differs between the coronary and forearm circulation in humans. J Cardiovasc Pharmacol. 1997; 29(4): 546-553. Tagawa T, et al. AT1 receptors mediate excitatory inputs to rostral ventrolateral medulla pressor neurons from hypothalamus. Hypertension. 1999; 34(6): 1301-1307. Tagawa T, et al. Long-term treatment with eicosapentaenoic acid improves exercise-induced vasodilation in patients with coronary artery disease. Hypertens Res. 2002; 25(6): 823-829. Tagawa T, et al. Long-term treatment with probucol improves endothelial function in patients with coronary artery disease. Hypertens Res. 2004; 25(6): 823-829. Watanabe S, Tagawa T, et al. Inhibition of the renin-angiotensin system prevents free fatty acid-induced acute endothelial dysfunction in humans. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2005; 25(11): 2376-2380. Minami H, Yasu T, Tagawa T, et al. Slower onset of vasodilating action of brain natriuretic peptide (BNP) compared to atrial natriuretic peptide (ANP) in human forearm resistant vessels. Eur J Clin Pharmacol. 2008; 64(9): 859-62. Ueda I, Tagawa T, et al. Comparability and reproducibility of the carotid-femoral pulse wave velocity measurements using a multi-element carotid tonometry sensor. J Hum Hypertens. 2008; 22(10): 699-703. 田川辰也 他.アルギニンの経口投与によるヒト血管内皮機能の改善効果に関する研究。西南女学院大学紀要 2010; 14: 69-75. Azekoshi Y, Yasu T, Watanabe S, Tagawa T, et al. Free fatty acid causes leukocyte activation and resultant endothelial dysfunction through enhanced angiotensin II production in mononuclear and polymorphonuclear cells. Hypertension. 2010;56(1): 136-142. Shimabukuro M, Higa N, Tagawa T, et al. Defects of vascular nitric oxide bioavailability in subjects with impaired glucose tolerance: a potential link to insulin resistance. Int J Cardiol. 2013; 167(1): 298-300. 田川辰也 他.茶カテキンの経口投与によるヒト血管内皮機能の改善効果に関する研究。西南女学院大学紀要 2014; 18: 123-128.
受賞歴: 平成12年 第5回ファイザー循環器病研究助成「自律神経と高血圧」 優秀賞 平成15年 第4回バイエル「臨床血管機能」研究助成 入選 平成16年 財団法人 日本循環器学研究振興財団 研究助成 平成16年 日本臨床薬理学学研究振興財団 研究助成 平成16年 第9回ファイザー循環器病研究助成「自律神経と高血圧」 奨励賞 科学研究費獲得実績: 2011年度〜2014年度 基盤研究(C) 代表:血管イベント抑制のための栄養学的戦略ー若年成人からの動脈硬化予防ー 2008年度〜2010年度 基盤研究(C) 代表:食生活改善による血管のアンチエイジング戦略-栄養学による血管内皮機能の改善- 2005年度〜2007年度 基盤研究(C) 代表:代謝症候群、高血圧における中枢及び末梢性血管機能障害の機序と治療に関する研究 2004年度〜2006年度 基盤研究(C) 分担:心血管薬の薬効評価システムの開発と臨床試験に向けた代替エンドポイントの評価 1999年度~2000年度 基盤研究(C) 分担:心不全における中枢性交感神経活動亢進機序の解明 1996年度~1998年度 特別研究員奨励費 代表:脳幹部での交感神経活動調節における一酸化窒素の役割についての研究
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